第12章 見かたが違うと…
浜地視点 (二宮専属マネ)
M「美味しいといいな♪」
ウイスキーのボトルを触りながら言う松本くん。
橋本「確認済みです」
橋本さんが松本くんに開封済みのボトルを持ったまま話をしている。
ズズ ズズ
ポケットの中の携帯が揺れる。
着信の表示が“二宮”だった。
「はい。どうかされましたか?」
直ぐに着信を受ける。
N「あのね。晩飯のオーダー頼んでいい?」
電話の向こうから聞こえる二宮さんの声が少し強張っている。
「はい。大丈夫です。希望は?」
こういう時は、穏やかに淡々と受け答えするように、心がける。
N「適当に…ああ、コッテリはいいかな?
でも、お腹にたまる物。
あと。お酒のつまみ…」
思いつく単語を並べるような二宮さん。
(何かありましたか?っと聞きたいが、聞けるスキがない)
「分かりました。料理については、こちらで考えます」
N「ん。頼むよ
あと今は、僕の部屋に来ないでね」
(言葉と言葉に‘間’があった…ここが“本音”だ)
「相葉くんと二人ですか?」
N「そ、そうだけど…何?」
声が少し上擦る二宮さん。
「いえ……料理…が届きましたら、ご連絡します」
電話が切れた。
M「ニノが何か用事いってきたの?」
松本くんがいきなり話しかけてきた。
(松本くんは本当に小さいことまでメンバーの事に敏感だ…悟られないようにしないと…)
「……いえ、ゆっくりしたいから…と言われました」
松本くんの目に力が入る。
(その目で見つめられると、言わざるおえなくなる)
「所用もありますので、私はこの辺で、失礼します」
松本くんに挨拶をして部屋を出ることにした。
吉桜「僕も、警備につきます」
吉桜くんも挨拶していた。
廊下に出て自分の部屋に向かう。
(ルームサービスはどんな料理があるんだろう…時間は…)
吉桜「浜地さん!!」
吉桜くんが追っかけてきた。
「なにか?」
吉桜「今の電話。晩御飯のオーダーでしょ?」
「…そうだけど」
吉桜「櫻井さんからすでにオーダーが入っています」
「そうなんですか?良かったです重複しなくて!」
吉桜「櫻井さん晩御飯命ですからね」
吉桜くんがキラキラした笑顔を向けてきた。
(さすが、Jr.経験者笑顔いいね)