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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第12章 見かたが違うと…


相葉視点

バスルームに入って行くカズの背中を見ながら、ため息をつく。

(カズって英語話せるよね?ハリウッドスターだもんね…) 

 バスルームからシャワーの音を聞こえてきた。


一気に脱力して、ソファに項垂れる。


「きっとカッコよくルームサービス呼ぶんだろうな…」

スマホで、同時通訳のアプリを起動させる。


‘部屋に料理持ってきて’

『Please bring a dish to a room.』


「ぷリーズ ばーツ a でぃしゅ ツウ あ room」

(なんか変だなぁ…)



‘部屋に来てください’

『Please come to the room.』

「……ぷリーズ…コむ…ツウぅザルームぅ?」


バン!
 バスルームの方で大きな音がした。


「カズ!」
バスルームの前に駆け寄る。

(どうしたの?大丈夫?)


「ねーカズ!!」


N「はい!」
 ちょっと声が裏返っているカズの返事が来た。


(倒れたんじゃないね…良かった…)

「どうしたの?今すごい音がしたよ?」
扉にくっついてカズの返事を待つ。

N「あ!えっと…
  扉が勝手に空きそうになったから、足蹴りしたよ?」


「足蹴り?

(扉は内開き…)

 そうか…ケガしたんじゃないんだね?」


N「ケガ?してない!してないよ」
 慌てた声のカズ。


「よかった。じゃ、ごゆっくり…」
その場からそっと離れる。



(もう!カズったら、慌てちゃって…
 さすがに。ここじゃ、乱入はしないよ…)

俺のコンサートの時の〝シャワー中乱入〟の悪ふざけをカズはいつも警戒する。




「カズが出てくるまでに、練習しておかないと…」
ソファーに座り直して、練習をする。
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