第10章 宿泊ホテルに到着
大野視点
ホテルのカードキーを渡された。
チーフもニノも相葉ちゃんも昔の事を今だに言う。
(そりゃー
あの時は、悪かったと思うよ。
でもさ、もういいだろ?何年も前の事だし…)
膨れて言い返してやろうと思った。
けど、やめた…
今日は翔くんがおかしい…
(今だって、何も言わないし…)
黙ったまま動こうとしない翔くん。
チーフ「じゃ、私は一度降りてから、上に行くけど…
ニノ…色々よろしく」
N「…了解です」
チーフとニノが、チラチラ翔くんを見て話をしている。
(みんな気づいて…気を使ってるんだ…)
チーフ「深酒だけは、やめてよ!」
エレベーターに乗り込みながら、再び釘をさすチーフ。
N「ほどほどにしまーす」
少しお道化た声で答えるニノ。
A「また 明日!」
手を降る相葉ちゃん。
「じゃ(また明日)」
小さく頭を下げる。
翔くんも頭を下げたから横目で顔を見る。
(今…なに考えているの?
回りが見えてて、何も言わないとき…
出口が見えなくなってるんじゃない?
本当にロケの事だったらいいけど…)
エレベーターがしまったから、部屋に向かう。
N「集合は、まーの部屋でいいですか?」
A「いいよ!」
N「そういうことで、集合は相葉氏の部屋です」
ニノと相葉ちゃんの会話は聞こえていた。
「うー了解…」
軽く手を上げて返事した。
(汗…流そう…
そうすれば、少しはこの感情が落ち着くよね…)
カードの番号と同じ部屋の前に自分のカバンがあった。
(ここね…)
部屋に入ろうとすると、相葉ちゃんが声を掛けてきた。
A「大ちゃん。集合は俺の部屋ね」
「わかってる…おいら…着替えてからいく…」
S「雅紀の部屋で待ってるね」
聞きたかった翔くんの声が聞こえてきた。
(翔ちゃん……)
「……うん…」
部屋に逃げ込んだ。