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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第10章 宿泊ホテルに到着


櫻井視点

(はー…やっとホテルに着いた…)


ホテルのロビーでスタッフ以外の視線を感じる。


(お、お願い…もう、休ませて…)


今日は一日ずっと『櫻井翔』の維持を意識していた。


 流れこむエレベーターの中


メンバーがワイワイ話しているけど、もうその輪に入る気力がない


 チン
エレベーターが目的階に着いた事を知らせる。


O「ん…着いた」
 智くんの声が聞こえた。


(もう気を抜いてもいいよね…“彼女”はもう見ていない…)


智くんが降りるから、ついて降りる

客室のフロアは、ロビーとは真逆のアイボリーの空間だった。


今すぐにも部屋に入りたいのに、集団が動かない。


(はやく一緒に…)



チーフ「櫻井・・・ん?」
 チーフの声が近づいて来た。


「……ん?あ!」

(しまった!!)


「すみません」
あわててカードを受け取った。


(ヤバ…さすがに、何にも聞かないのは早かったな…)


N「もう疲れたの?これからが、本番だよ?大丈夫なの…」
 ニノが心配そうに見上げる。

「大丈夫!大丈夫だよ(心配させたくない…)

 ちょっと、今日の取材の事…考えてた」
ちょっとカッコつけてみた。


M「頼むよ。翔さん!翔さんがMC回してくれないと、段取り狂うから」
 濃い眉のイケメンが俺の心配しながら怒っている。


(はいはい…肉体の疲労はちゃんと回復させますよ)


A「ほんとは、お腹空いての、省エネモードだったりして♬」
 相葉くんが後ろから抱き付く。

N「そうですね。いっぱい食べましょ!!!」
 ニノも笑顔で横から抱き付く。

「大丈夫だってぇ!
 お腹は空いてるけど、ホントに取材の事考えていたの!」
必死に“取材”の所為にした。


(そうだ…
 今日のZEROの取材は結構キツかった…

 知ってる事だよ、いっぱい調べたから…

 でも、今戦争になったら、僕はどうするんだろう。

 国を守るって何だろう。

 家族を守るために、他の国の人を殺せるか…)
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