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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第2章 出発前のゴタゴタ


日本時間17日の東京 相葉視点

チーフ「三人は先に空港に行くか?待ってても…一緒に行けないから」
 チーフがハーっとため息を付いた。


O「翔ちゃん、一緒じゃないのぉ…」
 背中側から呟くような、大ちゃんの声が聞こえた。


向くと、大ちゃんはさっきまでの〝怖い感じ〟じゃなくて、怯えているような目をしていた。


O「いやだ!俺、後で行く!一緒に行かない」
 大ちゃんが車の外まで聞こえるような声で叫んだ。


N「はー、何言ってるんですか?大野さん!」
 ニノが慌てて大ちゃんの体を触る。


N「ハワイは国内じゃないんですよ。
  飛行機は新幹線の様にいきなり乗れませんよ!」
 ニノが叫ぶ大ちゃんを落ち着かせようとする。


「ねー?一緒にいこう…五人で…」
俺も大ちゃんの肩を触る。


O「さわるな!」
 大ちゃんが俺の手を振り払う。


「ご、ごめん…」

自分の手を見ながら、体が動かなくなるのがわかる。

チーフ「大野!駄々をこねるな。
  別行動は、仕方がないんだ!お前ならわかるな…
  なっ…取材が終わったら、一緒にいられるから…」
 チーフがなだめている。



O「今日はいやだ!家に帰る!」
 大ちゃんがウエストポーチだけ持って車から飛び出していった。


チーフ「あ!まて!大野!!」
 チーフがあわてて追いかけていく。


和専属「二人は車にいてください!」
 浜地さんも追いかけて行く。


車に残ったのは俺とニノだけ。



「ニノ…俺、大ちゃん怒らしたのかな…」
気が付くと涙が流れていた。



(もしかして…俺と行くのイヤなのかな?



『ヤダ!!』と言った大ちゃんを思い出すと、また、泣けてきた。



 もしかして…嵐に僕がいるの、イヤだったの…)



目の前が歪んで、滲んでいく…


N「まーくん…」
 ニノの手が軽くぶつけてきた。
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