第6章 コンビニスイーツを侮るなかれ /銀魂、真撰組トリオ
「今年も出るかな、トシ。そろそろだろ、カボチャのシュークリーム」
ガー
いらっしゃいませー
「オヤツじゃなくて飯買いに来たんだ、わかってるよな、近藤さん」
「カボチャのシュークリームっていやぁ、局長が去年50個食って2日便所暮しする羽目になったアレですかィ?お止めなせぇ。アンタが便所暮しすんのは構いやせんが、50個掻き集めさせられる身にもなりなせぇや。下らねえ用でこき使われて士気は下がるわ、買い占めのせいで隊の評判はガタ落ちになるわ、アンタのクソのせいで便所は乳臭くなるわ、最悪でさぁ」
「···仕事中に汚ねえ話すんじゃねえ。それこそ隊の評判がガタ落ちになるわ」
いらっしゃいませー
「汚ねえ話じゃありやせんよ。シュークリームの話でさぁ」
「もういい。黙れ」
「いや、だってアレ旨いよね?絶妙だよね。クリームのデロンとしたタレ具合とか何かネロッとしたゲル状のカボチャ色とか、ホンットパティシエがいい仕事してると思うわ」
「近藤さん。アンタが誉めるといっそ営業妨害だ」
唐揚げ棒只今揚げたて、ご利用下さいませ~
ご利用下さいませ~
「大体ありゃパティシエがつくってるんじゃありやせん。疲れ切ったおじちゃんおばちゃんが世の中を呪いながら流れ作業で夜っ引き寿命のロウソクへズって出荷してんですぜ?だから旨ェんでさぁ」
「···止めろこのバカ。これから飯買うってのに食いづらくなる···」
「何言ってやがんです。アンタァマヨネーズさえありゃ食いづらいモンなんかありゃしねえじゃねえですか。何なら工場のおじちゃんおばちゃんだってマヨネーズかけて食っちまいかねねぇ。マヨネーズ狂いのクソ土方なんざ早いとこ粛清しちまや清々すんですがねィ?副長の権限で下令しちゃくれやせんかィ、土方さんよ」
「下らねえな。おい、これと同じ煙草」
あ、お客様、申し訳ありません。こちらの銘柄、当店では1ミリのものしか扱いがありませんで、それでもよろしいでしょうか?
「ああ!?1ミリ!?1ミリだと!?テメェふざけんじゃねえぞ!?俺に空気を吸えってのか!?殺す気か、俺を!?」
「おう、店員さん、ソイツをカートンで頼まぁ」
「ふざけんなゴラァ!!ぶっ殺すぞ、総悟!?」
「空気吸って死ぬんなら何吸ったって死にまさぁ。てかもう今死ね。すぐ死ね。吸えよ、空気を。真っ黒い肺と腹に胸いっぱい」