第20章 休日 【ショッピング】
しかし彼はゆっくりと
店の中を見渡しながら
店の前を歩いていて
後ろにいる私に
急に声を掛けてきた
横山「なぁ、あれなんかどうや?」
その言葉に導かれるように
私は彼が差している服に向くと
女の子らしい可愛らしい服があった
その服を見て驚いていしまった
「えっ、あれですか?」
私には絶対に似合いそうでない
それにラフな服が好き為に
戸惑いを感じていたのだ
そして彼がそんな服が
好きなのだろうと感じてしまったのだ
横山「なんや、気に入らんのか・・・」
彼はそう言うと
残念そうにまた歩き始めたのだ
私は彼を落ち込ませてしまった
自分が何よりも悲しかった
「すいません・・・」
歩き出した彼の背中に声をかけた
しかしその言葉が
耳に届いた事は分からなかった
私は前を歩く彼を見失わないように
すれ違う人を避けながら
必死で着いて歩いていた
それからも
どんなに二人で店を覗いても
二人で納得する服が見つかる事がなかった
一通りした私たちは
疲れたように
モールのソファーに腰かけて
自分たちの前を通り過ぎていく
人たちをボーっと見ていた
隣の椅子に少し疲れている彼を見ると
本当に申し訳なくなってくる
「本当に今日は、すいません・・・・
実はラフな服が好きなんです」
私は小さい声で言った
すると彼は帽子の下から私を見た
私は、何故かその目を見る事が出来ずに
逸らしてしまった
そして自分に呟くように言った
「私たち、合わないですよね・・・」
私の言葉を聞いた彼は
何を思ったのか突然に立ち上がった
横山「よし、ほんならもう一回探そう!」
彼はそう言うと私を見下ろしていた