第19章 休日 【痛み】
その言葉でも理解出来ない私に
彼は更に言った
横山「お前が急に起きるから
頭が俺の鼻に直撃したやんけ!」
その言葉でやっと分かった私は
彼に必死に何度も謝った
「す、すいません
本当に、すいません」
謝っても
鼻を押さえながら睨んでいる彼に
私はどうしていいのか分からずにいた
焦るばかりだった
彼の方は赤くなった鼻を気にしながら
横山「ほんまに、お前は・・・・・」
呆れるように言ったが
その言葉の続きに
大きな意味がある事すら知らずに
ひたすら謝りながら
私はキッチンに向かったのだ
そして急いで冷凍庫から氷を取り出し
ビニール袋に入れて持って行ったのだ
「こ、これで冷やしてください・・・」
私は恐々、彼に差し出すと
彼は黙って氷を見ると
静かに受け取り鼻を冷やしだした
その彼を見て私はもう一度謝った
「本当に、すいませんでした・・・」
自分のどんくささに
私は呆れていた
どうしてこんなにも
彼に迷惑をかけるのだろかと・・・
彼と私は気まずいまま
彼が氷で冷やしているのを待っていた
すると彼がボッソと言った
横山「腹が減った・・・・」
彼はテーブルの上に置かれている
ご飯を見ていた
「あっ、昼食にしましょうか?」
私の言葉に彼は無言で頷いた
私はおかずに張っていた
ラップを取りながら
彼が取りやすいようにお皿を動かした
その私の様子を見ると
彼は鼻を冷やしながら
少し怒った顔で食べ始めたのだ
そんな彼を見て
私の落ち込みは深くなるのだった
ご飯を食べながら彼は言った
横山「どっかホンマに抜けてるよな・・・」
「えっ?」
私は不思議が顔で見ると
彼は少し笑っていたが
静かに首を振った
そして彼はおかしな事を
聞いてきたのだ
横山「なぁ、この前から
気になってたんやけど・・・」
その言葉に私の箸が止まった