第17章 封印
私は明るい声で言った
「では、これからは
朝にもロイヤルミルクティーを入れますか?」
私の提案に彼の顔の微笑みが消えたのだ
その瞬間に
まずいと感じている自分がいた
すると彼は寂しそうな声で
横山「でも・・・
コーヒーも飲みたいしなぁ・・・」
彼は悩みように言っていたのだ
私は、そんな彼を見て
可愛くなっていた
そんな所はまるで子供だと
私の目の前で必死に悩んでいる
可愛い彼に提案したのだ
「なら、毎回聞きますね
どっちがいいか
その時に教えてもらえますか?」
その言葉に彼は嬉しそうに
横山「その時の気分で
入れてくれるって事やな」
私は頷いて答えると
彼は喜びながら
コーヒーを飲んだのだ
私は本当に嬉しかった
彼とのわだかまりが消えて
そして
彼が私をこんなにも
心配してくれたのだと・・・・
彼の優しさが胸に静かに沁みてくる度に
胸の奥にある淡い期待が
また少し大きくなっていくのだ
それが私を苦しめていた
私は彼の事を
好きになっていたから
でも、最近失恋したばかりで
こんなに簡単に気持ちが動く
自分が嫌だったし
彼にも尻の軽い女と思われたくなかった
だから、彼を好きになればなるほど
苦しかった・・・・
それと・・・・・・・
私は家政婦だ
そして彼はアイドル
アイドルが家政婦と
絶対に結ばれるとはない
そんな事は誰でも分かる
だからどんなに彼を好きでも
この恋は封印することにしたのだ
家政婦とアイドルの幸せな時間は
私が仕事が決まり
独り立ちした時点で終わる事は
最初から決まっていた事だから
この淡い思いを胸に抱いたまま
彼の笑顔に幸せを感じていたが
私は苦しい恋に進みだしていたのだった