第17章 封印
彼の拗ねた顔を見て
私は更に焦っていた
「いえ、そう言う事でなくって?」
横山「・・・・なくって?」
彼の追及に私の心臓は
驚くぐらい速く動いて行く
私は顔が熱くなる事を
知られることを恐れながら
「そのぉ・・・・
心配してくれて
本当に嬉しいです・・・」
私の言葉を聞くと
色白の彼の顔が真っ赤になった
横山「お、おん」
照れ臭そうに頷くと彼は俯いた
そんな彼に
私はもっと自分の気持ちを
伝えたくなった
「そんなに心配された事が
なかったから・・・・」
言った私も照れ臭くなって
頬に熱を感じて俯いてしまった
また二人の間に
気まずい時間が流れ始めた
しかし
明らかに先ほどとは違っていると
それは二人とも分かっていた
だから
この時間を嬉しく感じている
自分がいたのだった
彼が静かに前に置かれた
コーヒーに口を付けると
ボッソと言ったのだ
横山「コーヒーもええけど
昨日のもええな・・・・」
彼の呟きに私は反応した
「ロイヤルミルクティーですか?」
私が言うと
嬉しそうに微笑み返し
横山「そや、それや!」
彼の嬉しそうな顔を見ると
私は嬉しくなっていた