第16章 気まずい
その晩、私は
眠れずに過ごしていた
彼の態度が急に変わった事が
どうしても気になって
眠る事が出来なかったのだ
今までの彼を考えると
メールの返事を返さないだけで
冷たくなるとは考えられなかった
もっと深い何かあるに違いない
きっとそれは、自分が関係している
私は自分の知らない部分で
彼を怒らしてたと考えていた
何度も寝返りをうっては
ベッドの上で考え続けた
もしかしたら
全く記憶にはないが
お酒に酔った時に
失礼な事をしたのでは・・・・
記憶のない時間に私は恐怖した
自分は何をしたのだろ・・・・
大きなため息をつくと
スマホに手を伸ばして時間を確認した
「はぁ・・・・
もう6時か・・・」
私は呟くと
身体をゆっくりと起こした
頭を少し振ると
このままベッドで考え事をしていても
状況は変わるはずないし
余計に暗くなると思った
音を出来るだけ立てずに
服を着替えて部屋を出た
彼はやはりまだ起きてないようで
リビング、キッチンには
もちろん誰も居てなった
整理整頓されている部屋を
私は見回すと
小さくため息をついた