第13章 優しさ
次の日、頭痛と共に目を覚ますと
リビングで毛布を掛けられて寝ていた
状況が呑み込めない私は
ここで何故
寝ているのかを考えようとしたが
気持ちが悪いのと
頭痛で動くことも考える事も出来なかった
「う~っ、いったい・・・」
この辛い身体の中
私は頭を抑えながら考えた
自分に何が起こって
この状態になっているのか
微かな記憶をたどる事にした
昨日は、私が前の彼を見て落ち込んで
それを慰めるために
彼が酒を進めてくれて・・・・
一緒に飲んでいて・・・
楽しくなって・・・・
私はハッとして周りを見た
昨晩の出来事が跡形もなく
片付けもされていて
何も変わらない綺麗なリビングだったのだ
そこに私は知らずに眠っていたのだ
「・・・・また、迷惑かけちゃったよね」
私は痛い頭を抑えながら
今の自分を考えて反省していると
耳に優しい声が聞こえてきたのだ
横山「なんや起きてたんか?」
そう言いながら彼は濡れた髪を拭きながら
リビングに入って来た
私が頷いて答えると
横山「二日酔いは大丈夫か?
昨日はかなり飲んだからな」
髪を拭き続けている姿を見て
彼はシャワーを浴びて来たのだと察した