第7章 プレゼント
そんな彼を
私は必死で追いかけながら
「あ、あのぁ・・・・」
何故か緊張している私を
彼は不思議そうな顔をして
振り向きながら見た
横山「どないしたん?」
靴を履きながら急いでいる彼に
私は紙袋を握りしめながら言った
「あ、ありがとうございます・・・
これ、大事にしますので」
私のお礼の言葉に彼は
少し照れ臭そうに微笑みながら
横山「ええんやで
連絡取れんかったら
困るしな
俺も用事があったら連絡するから」
「はい・・・・」
私が嬉しそうに微笑んで見せると
彼も安心したように微笑み
横山「ほんなら、行って来るわな」
そう言うと
彼は出掛けって行ったのだ
閉りかけのドアに向かって私は
恥ずかしそうに言った
「いってらしゃい」
私は頭を軽く下げて
彼を見送ったのだ
私は
彼からのプレゼントを
手にして嬉しかった
彼のおかげで
未来に少しだけ希望が持てた
そして
彼の優しさに
溺れていた瞬間でもあった
どうして
ここまでしてくれるのか
不思議に思いながらも
彼の優しさに
満たされていたのだった