第6章 驚き
私は自分が何をしたのかと
本気で焦っていた
そんな私に彼は昨日の事を話した
横山「突然やで
急に前に倒れ込んで来た時は
マジで驚いたわ」
その話を聞いて
私は焦ってしまった
「えっ、そ、それって・・」
驚いている私を見ながら
彼はニヤニヤしていた
横山「ほんま
子供が寝るみたいやったで
動画を撮ってたかったわ」
「ちょ!!!!!!」
少し怒った私の顔を笑いながら
冷蔵庫を閉めたのだ
私はその話を聞いて
恥ずかしくって消えたくなっていた
アイドルを前にして
突然の爆睡をかましてしまって
そんな私を気にする事なく
彼は鼻歌を唄いながら
自分のペースで動いているように
コップを洗いだした
そんな彼を見ながら
私は思い出した自分の立場を
「あ、あのぁ!」
私の声掛けに彼が私を見た
「朝食は、どうしましょ?」
そう私は、家政婦になったのだ
働かないとダメなんだ
私の真剣な顔に
彼は一瞬だけ考えながら
横山「う~ん、朝は食べんからさ
コーヒーでも入れてくれるか?」
彼の言葉で私は頷き動きだした
彼がまだ立っている
キッチンに入ったのだが
どこに何があるか分からないから
焦ってキョロキョロしていた
すると
そんな様子を見て彼が察したように
横山「コーヒーメーカーはそこで
コーヒーの粉はその上の棚や
コップは横の棚にあるから
その白いカップに入れてくれるか?」
「あっ、は、はい」
私は彼の言葉通りに動いた
そんな私を彼は
黙って見守るように見ていた