第4章 空腹
私は顔が真っ赤になった
考えてみたら
3日間ちゃんと食べてなかった
私の赤い顔を見ると
彼は言葉を続けた
横山「冷蔵庫ので
勝手に食べててええのに・・・」
そう言いながら
彼は立ち上がると冷蔵庫に歩いて行った
しかし冷蔵庫を開けながら
横山「悪い、飲み物しか入ってなかったな」
そう言うと冷蔵庫を閉めたのだ
私の方は勝手にあっちこっちを
さわるのも悪いので
冷蔵庫すら開けて見てなかったのだ
しかし、お金すら持ってないから
水道の水を飲んで空腹を耐えていたのだ
彼は、ソファーに座っている私を見ると
横山「ちょっと待っといてな
コンビニに行ってくるわ
何か食べたいのあるか?」
その言葉を聞いた私は驚いて
「えっ?」
驚いた私を見て彼はまた聞いたのだ
横山「食べたいのや?」
私は呆然として彼を見つめていると
横山「お腹空いてるんやろ?」
その時に分かったのだ
私の為に彼はコンビニに
行こうとしているのだと
「えつ、私なら大丈夫です」
私は焦って言うと
⦅ぐーーーーーーーーっ⦆
また音が鳴ったのだ
彼は笑いながら言った
横山「そんだけ、大きい音をさせてか?」
私はお腹を押さえて
音を聞かせないようにしたが
それが余計に彼のツボにはまったのか
彼は大笑いしながら
横山「適当に買って来るからな・・・
待っててや」
そう言うと
笑い声を私に聞かせながら
部屋を出て行ったのだ
私は自分のこの恥ずかしいお腹を恨みながら
彼のさりげない優しさを感じていた
そして、心のどこかで
アイドルと一緒の生活をという
夢のような話を信じられないでいる
自分がいたのだった