第2章 キャスト決定!
「へいへいへーい!」
木兎さんでした。
後ろからひょっこりと顔を見せてるのは京治君。
そしてゾロゾロと続くのは猿杭さん達で、
その後ろには特徴的な髪型の2人。
黒尾さんと研磨君だ。
状況の呑み込めない先輩達の中に、
ニヤリと笑う黒尾さん。
黒「フられたな、及川」
それを聞いて、木兎さん達も笑い出す
木「そーかそーか!」
ケタケタと笑いながら、及川さんの背中を叩く。
そら「あのー…」
及「フられてなんかないから!」
そら「先輩?」
黒「そーだよな。及川じゃダメなんだよな〜」
そら「及川さん台詞言っただけで…」
木「もっとこう、ガッツかないとダメだよなー」
岩「そらみたいなやつばっかなら良かったのにな。」
菅「顔だけじゃないよなー…やっぱり。」
二「やっぱり中身がないから、ですよねー」
もう私には発言させてはくれないのか!
しかも知らない間に増えてるし!
扉は閉まることなく、どんどん人が集まっている。
時計を見ると、そろそろ10時だ。
集合しつつある部室には、いつもの騒がしさがあった。
少しだけ助けを願って京治君の方を見ると、彼はいない。
赤「そら。」
ビクッと、身体が強張る。
京治君だ。
だけど、急に居なくなって声を掛けるのは心臓に悪い。
赤「3年生11の、二年生9だね。
俺も手伝うよ。」
大地さん、スガさん、旭さん。
及川さん、岩泉さん。
黒尾さん。
木兎さん、鷲尾さん、猿杭さん、木葉さん、
小見さん。
西谷、田中、縁下くん。
青根くん、二口君。
研磨君。
京治君、渉くん。
……あぁ、わたしか。
そら「うん。よろしく。」
騒がしさを心地よく思いながら、
赤葦くんと、給湯室へ向かった。