第2章 キャスト決定!
そら「あ!お茶入れてきます!」
先輩がいる時には、言われるより先に飲み物や、お菓子などを準備するのが、
なんとなくのルールだ。
お盆をとり、コップを棚から取ろうとした時….
及「まって、そら。」
高い棚に伸ばされた手を及川さんが包み込むと、
そのまま口づけをした。
及「俺は、お茶や甘いお菓子よりも、
きみを、そらを食べたい。」
ふっと上目遣いになる様に、少しだけ屈んだ彼と目があう。
そら「…先月や演った吸血鬼の台詞ですか?
及川さん、かっこいいですね。
…あぁ、お茶入れるのでいいですか?」
口付けされた手を控えめに引いて微笑う。
キョトンとした及川さんを見ると岩泉さんが笑った。
後ろの二年生は笑っていません、と背中に書いておきながら、
肩を震わせている。
そんなところにやってきたのは………。