第15章 縛られたい／織田信長

「で？」

「はい？」

「貴様はこのような行為をしたいのか？」

「そ、それはっ……」
（はい！　シたいです！！……とは言えない）

「俺に嘘は通用せん」


真っ直ぐと私の瞳を見据える信長様
その凍てつくような眼差しで見つめられているだけで、お腹の奥がキュンと締まりだしてしまう。


「……ノーコメントで」

「のーこめんと……？　なんだ？」

「えっと……答えたくないです」

「貴様、俺の質問に答えないとは……良い度胸をしているな」

「っ……」


抱き寄せるように腰を引かれ、あごには信長様の手
見透かすようにみつめられてしまうと……

カミングアウトをしたくなりそう
でも、恥ずかしい。


「答えろ」

「ぁ……」


両腕を頭上で拘束するなんて……
（どうしよう？……どきどきしちゃう）

このまま黙っていたらもっと凄い事をされてしまうのかしら？

期待に胸を膨らませていると、信長様の冷たい手が離されていく


「これくらいの事で悦ぶとは……興醒めする」

「え……？」

「この俺が貴様の悦ぶ事を素直にやると思うか？」



……やってくれないと思いますよ

私を焦らす信長様の振る舞いがＭ属性のツボにハマってしまっています
（とは言えない……）