第14章 重ならない想い/武田信玄
そんな様子がわかってはいるが、信玄の手は休むことなく凛の身体に触れていく。
信玄の大きな手のひらが、豊満な胸を押し上げるように揉み親指は、焦らすかのように乳首の周りを動きまわる。
触れてほしいと主張する乳首を指ではじかれると身体を弓なりにして応えてしまう。
「駄目だろ……乱れるな」
「っ……はい……」
いつもの温かい声音ではなく冷たい声音
それさえも女の部分が刺激され、蜜を流してしまう。
そんな乱れる自分を必死になってコントロールしようとするが……
「(無理だよ……例え修行であっても信玄様に触れてもらえるだけで悦びに変わってしまうもの……
心はもらえないのはわかっているの。だから、せめてこのひと時だけでも……)」
決して伝えられない想い
主である信玄に想いを伝える事なんて出来るわけもない。
凛の胸に宿った恋心は誰にも知られてはならないのは本人が一番わかっている。
凛にとって修行であろうがなんであろうが、信玄に触れてもらっている事実だけで満足出来てしまうのだから
それでも立派な忍びとなって信玄の役に立ちたいと思う気持ちはある。
だからこそ唇を噛みしめ、耐え忍んでいるのだが
どうしても身体が素直に反応してしまう