第11章 にゃーむね/伊達政宗
おうじさまの意味が分からない俺はふと凛を見てみると
「ん?」
どうやら凛は、おうじさまの意味を知っているようだ。
頬を真っ赤に染めているしな
「凛、おうじさまってなんだ?」
「……(なんで光秀さんが王子様っていう言葉を知っているの?)」
「悪い術を解くにはおうじさまの真実の愛が必要__そうだろ、凛」
「ニャー(それっておとぎ話だよね?)」
「光秀、おうじさまってなんだよ?」
「端的にいえば凛にとってのおうじさまは政宗……だろ?凛」
「にゃー!!(もちろん!!)」
大きく首をふって反応する凛に少し面白くない俺
(なんだかのけ者にされている感じがするんだが)
「要するに俺が凛を愛すればいいのか?」
「まあ、そういうことだ」
「それなら簡単だな。俺はいつでも、どこでも凛を愛しているから……な?」
軽く頬に口付けを落とすとわかりやすいくらいに照れて俺に抱きつく腕に力がこもってくる。
あんまり俺を煽るなよ
2人っきりになったら手加減する自信がなくなるぞ
(手加減する気もないけどな)
「良かったな、凛。
政宗に可愛いがってもらえ」
「お前に言われるまでもない」
凛を愛したくてさっきから疼いているからな