第11章 にゃーむね/伊達政宗
「可愛いなら良かったじゃないか、末永く幸せにな」
「ああ、ありがとうな……ってそうじゃねえだろ」
「ん? 何か問題でもあるのか?」
こいつ、わかっていて言ってるよな
思いっきり面白がっているだろ?
いつもにましてニヤついているぜ
「俺はこのままでも可愛いから良いんだが……」
「ニャー!!ニャー!!(やだよ!!元に戻してよ!!)」
凛はバタバタと俺の腕の中で騒ぎだし、光秀に詰め寄ろうとしてるしな
「凛が元に戻りたがってるんだよ」
「今のままでも十分可愛いと思うがな」
「フンニャー!!!(やだよ!!)」
「どんな術を使ったのか知らねえが戻してやれよ」
「こんなにも面白いのにか?」
「フンニャー!!(面白くないから!!私は、人間の言葉を喋りたい!!)」
光秀の言葉がよほど気に入らなかったのか
凛は、むきになって光秀に殴りかかるんだが……
マズイ__
それさえも可愛いくてたまらねえ
こんな可愛い凛を光秀で見せるのは俺としては、面白くねえな。
(俺1人で堪能したいぜ)
「光秀、凛を元に戻せよ」
「そう本気になるな、政宗。目が怖いぞ」
俺が睨みつけても、いつもの笑みを崩す事はしない光秀に苛々としてくる。
俺の愉しみを奪うつもりなら光秀であっても容赦するつもりはない。
「わかった、政宗に斬られる趣味はない。術を解くには__おうじさまの愛だ」
はあ?
おうじさま……ってなんだ?