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イケメン戦国 ◇甘い囁き 2◇R18

第9章 糸電話再び/猿飛佐助


「声優なんだから喘ぎ声とか素で出来るよね?」

「……台本があるから出来るの!!」


まったく、もう!
仕事だから喘ぎ声でも吐息でもやれるんだよ
素で出来るわけないじゃない


「はい、これ」

「……なに?」

「そう思って台本を用意しておいたから」


どや顔中の佐助くんを見つめる私の瞳が凍りつきそうだよ
佐助くんって変に用意周到というか、何ていうか……

呆れて言葉も出なくなりそう
(彼女、やめようかな?)


「声のイメージとしてはおとなしい感じで欲しい」

「……」

「ちょっとだけロリもあると尚いいな」

「…………」

「凛さん、聞いてる?」

「あのね……」


好き勝手にいう佐助くんにこめかみがピクピクしてるんですけど?


「凛さんはプロだろ?プロなら瞬時にやってみせるのがプロじゃないのかい?」

「ぐっ……」


痛いとこをついてくるじゃないの!
私だってプロよ!
国民的アニメのヒロインをやっているわよ!!

私にだって声優としてのプライドだってある。
そこまで言われて黙ってられないわ


「わかった。やるよ__しっかり佐助くんを抜かせてあげる!!」

「流石、俺の彼女だけはある。凛さんなら絶対にそう言ってくれると思った」


満足そうに笑う佐助くんを横目で見ながら、私は台本に目を通していく。
(なんか上手く乗せられたような気がするんだけど)
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