第4章 物の怪/明智光秀
もう……ダメ……
イキそう……
「ぁ……ンッ……?!」
イキそうになった途端に筆が私の身体から離れていく
ホッと一息つくけど
……どうしよう?
身体が疼いてしょうがない。
「次は仰向けになってもらおうか」
「え……」
「早くしろ。時間が無い」
躊躇していると私の身体を転がして仰向けにされてしまった。慌てて身体を隠すけど恥ずかしくて顔が熱くなる。
光秀さんが私の身体を見つめている。
そう思うだけで恥ずかしくて……
でも、身体の奥から熱が込み上げてくるような感覚がしてくる。
「凛、腕が邪魔だぞ」
「でもっ……」
涙が出そうになるくらいに恥ずかしい
「腕を縛られたいのか?」
「や……やだ……」
「では退かせ」
「っ……」
それでも手を退かそうとしない私にしびれを切らしたのか、光秀さんに手首を頭上で縛り上げられてしまった。
「やだっ……光秀さんっ……」
こんな恰好やだよ
涙が溢れて止まらない
それでも光秀さんは拘束を解いてはくれずに、真顔で私の顔に筆を滑らせていく
おでこに、頬に、鼻に……唇
「ンッ……ふっ……ンッンッ……」
筆がひとたび触れると恥ずかしさよりも、筆の感触に溺れてしまいたくなってしまう。