第26章 ホタル
ホタルが照らす淡い光りの下、白い肌が幻想的な輝きを放っていた。
いつもの凛じゃないみたいだ
その美しい肌に引き寄せられるかのように政宗は唇を舌を滑らせていくと
「んあっ……っ……」
甘い吐息が止まることなく溢れだす。
時折、ホタルが凛の肌に止まり煌々と照らす。
「ダメだぞ……」
「え?」
「何でもない……気にするな」
「?」
凛の肌に止まったホタルを指でそっと触れる。
政宗の指が触れるとホタルは慌てて飛び立ってしまった。
いくらホタルとはいえ俺の凛に触れるんじゃねえよ
子供のような嫉妬心に自分でも呆れてしまい、苦笑いを浮かべつつもホタルの止まっていた場所に上書きをするかのように愛の痕を残す。
「っ……ンッ……!!」
そのたびに凛は軽い痛みを覚え、身体を跳ねらせてしまう。
無数に飛び交うホタルは政宗の嫉妬を知ってか知らずか凛の肌にとまっては飛び立っていく。
なんだかいつもの政宗とは違うみたい……
いつもとは違う愛撫を受けているが不思議と嫌ではない。
政宗の愛情が自分の身体に刻み込まれる悦びに浸る凛であった。