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イケメン戦国 ◇甘い囁き 2◇R18

第24章 届かない声/明智光秀*光秀side*


抱きしめたい___


その想いは強くなる。


1度でいいから凛の肌を直に感じたい。
それがいけない事だとわかってはいる。

わかっているのに、どうして俺は求めてしまうのだ?


求めてはいけない背徳感に魅入られたのだろうか?

それとも手に入れる事が出来ないからこそ、自らの手で可憐な花を手折るように凛を手折りたいのか?


傷付け、凛の心に俺が残るように。


それでも俺は凛を抱きたいと思う。
俺の勝手な想いを押し付けてしまうのがわかっていながら___




「うわぁー……生き返る」


湯殿から聞こえる凛の明るい声を始めて聞いた俺は、着物を脱ぎ去りながら



「歪んだ愛を押し付けてすまないな」



心で詫び、湯殿の扉を開け放った。






「え?」


案の定、凛は吃驚として俺を見詰めてきた。

身体が温まったのだろうな。
頬を桜色に染めているのが何とも言えずに色香を放っている。



「光秀……さん。どうして?」

「俺も雨に打たれて身体が冷えたからな」


これから起こる事を察知したのであろう凛は、俺から逃れるように後ろに下がっていく。


「どうした?」

「ゆっくり……温まって……ください」


震える声でそれだけ伝えると湯船から出ようとする。
俺はすかさず凛の手首を掴み、湯船へと戻した。

「まだ冷えているようだな。ゆっくりと浸かるといい」

「……離して……」

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