第21章 耳掃除/織田信長
「貴様なにをしている?」
「耳掃除ですよ」
涙目で睨まれても怖くないもん
むしろ信長様が可愛くて仕方ない。
さすがに笑ったら申し訳ないと思ってはいるので笑わないけど
(ちょっとだけ頬が緩んでしまうのはしょうがないよね?)
「あれが耳掃除か?」
「もちろん、そうですよ」
(一応、耳の中見たし。でも何もないんだもん)
「凛」
「はい?」
「では俺も貴様の耳掃除をしてやろう」
「え?」
ニヤリと笑う信長様の顔が恐ろしいんですけど?
ちょっと待って
さっきまでの可愛い信長様はどこに消えたの?!
「さっさと来い」
「え?いや……ちょっと……あの」
「なんだ?」
「恥ずかしいからイヤです」
「恥ずかしい?」
だって耳の中だよ?
もし耳の中が汚かったら……やだよ!
「無理です!」
「早くしろ」
「あっ……」
強引に手首を掴まれ、引き寄せられてしまい気付けば信長様の膝に頭が乗ってしまっている。
慌てて耳を隠そうとするけど、その手は信長様によって阻まれてしまった。
「確か耳掃除とは……こうするんだったな?」
「え……ひゃっ……ンッ……」
耳の縁をゆっくりと焦らすかのように舐められてしまい、背中がぞわぞわとしちゃう。
「ふ……っ……信長様……」
「ん?違ったか?……こうか?」
「や……!……ぁ……だ……だめっ……」
甘噛みをされてしまい気持ち良くて声に力が入らなくなってくる。