第17章 虫歯/伊達政宗
「恥ずかしいから……やだ」
「恥ずかしい? なんで?」
「だって……口の中だよ?」
口の中なんて他の人に見せるようなものじゃないでしょ?歯医者さんならともかく……そんな、やだよ
「口の中よりも凛の恥ずかしい所を俺は見てるぞ」
「っ……」
ニヤリと笑う政宗がエッチな意味で言っている事に気付いて顔が熱くなってくる。
「だから気にするな」
「気にするに決まってるでしょ!!」
あっちは……自分も気持ち良くなってるから見られてるって感覚がなかったんだけど
(見られてたんだ……それも恥ずかしい)
なんだか政宗の顔が見てられなくて俯いていると、頬に政宗の大きな手が添えられて顔を上げさせられてしまう。
「凛」
まるで獲物を狩るかのような鋭い眼光で見詰めてくる政宗に対して私はか弱いウサギにでもなった気分にさせられてしまう。
逆らえるわけない……
渋々と手を離すと頬に触れていた手は、顎を掴みそのまま口を開けさせられてしまう。
「は、はずかひぃ……」
「今更だろ……右の奥か?」
「ん……」
「ちょっと触るぞ」
え?!
触るって……?