第2章 六つ子。
あぁ、最っ悪...。
こんな最低な気分で昼飯食べたことない。
結局、返事もしないままおそ松兄さんに連れられて、昼飯を食べにきて。
僕の向かい側に、おそ松兄さんと夕香が座った。
「いっちまつー?全然食べてねぇじゃん。
そんなんじゃ大きくなれませんよー?」
そう言って僕の顔をのぞき込む兄さん。
それを見て、幸せそうに微笑む夕香。
「あれ、夕香ちゃんたらほっぺにご飯ついてるよー」
振り返りざまに、兄さんはそう言いながら夕香の顔に手を伸ばした。
...くっそ、あんなに顔赤くして。
ありがとう、と笑う夕香は悔しいほどかわいい。
「わー!ほっぺぷにぷにー♡
何入ってんの、コレ?」
「もう、先輩やめて!ぷにぷにとか失礼すぎます!」
おそ松兄さんが悪ノリして、
夕香にやたらベタベタ触りだした。
いつもならカラ松かチョロ松兄さんも一緒だからストッパーになってくれるんだけど、今日は2人ともいない。
.....止めたほうがいいんだろうか。
でも好きな人に触られたら嬉しいよね、きっと。
身体触ろうとしたらさすがに止めようと思い、
僕は食事を続けることにした。
「いやー、こんな触り心地いいほっぺだなんて知らなかったなー♡」
おそ松兄さんはまだほっぺから手を離さずにいる。
.....知ってるよ、僕は。
夕香のほっぺがぷにぷにで柔らかいこと。
白い肌がスベスベで気持ちいいこと。
耳が弱いことも、意外とフェラがうまいことも。
イイトコも、僕は知ってる。
2人きりにさせるなんて癪だから、言われるがままついてきたけど。
やっぱり一緒に昼飯なんて来るんじゃなかった。
思い知らされるだけだった。