第2章 六つ子。
昼休み、また夕香を目で追ってる。
「チョロ松くーん。お昼行こー?」
そう言って、への字口の三男に駆け寄っていく。
夕香とチョロ松兄さんは同期入社らしい。
新卒の頃から部署も同じでなにかと頼りにしてると、夕香が言ってた。
「...駄目。全然終わんない。
キリつかないから今日無理だわ。」
「え~?!そうなの?」
「兄さん達、まだいるでしょ?一緒に行ってきたら?」
しゅんとした後、チョロ松兄さんの言葉にパッと笑顔になる。
嬉しそうな、恥ずかしそうな笑顔。
...ほんっとムカつく。
チョロ松兄さんも余計なこと言わなくていいのに。
心の中で舌打ちすると
背後に全体重かけただろってくらいの重みを感じた。
「お昼一緒に行っちゃうー?
あ、カラ松は今外出てるから3人で♡」
ほらほら、行こう!と
僕と夕香を急かすおそ松兄さん。
.....まだ行くなんて言ってないんだけど。