第11章 夢と合宿
「ばっ、バカじゃないの!!」
顔を真っ赤にして口を尖らせて拗ねる。
あまりにも面白い反応をされた為笑ってしまう。
するとすかさず鋭い視線が送られてきた。
花宮「まぁ、そんな顔すんなよ。ロッカーでやる趣味はねぇんだ。ま、また今度してやるよ。」
口端を上げて意地悪く言うと全力で否定してくるの頭を撫でて誤魔化す。
花宮「じゃ、早く着替えろよ。」
背を向けて手をひらひらと振ると後ろで『誰のせいだと思ってんだー!!』だなんて事をほざいてるアイツに今度はどんな意地悪をしようかだなんて考えてしまう。
今は余裕で耐えられるが、これが家だったらと思うと少し鳥肌が立つ。きっとあんなんじゃ余裕もクソもないんだろう。
ロッカーから出て着替えに行くために移動し、桐皇の奴らを見送る。
青峰「…。」
ぶっきらぼうな顔で見てくるコイツは。
花宮「…なんだよ、キセキの世代のエース。」
と、嫌味たっぷりに言うと不意と目をそらされる。
なんなんだコイツは。
青峰「…別に。」
花宮「んだよ、お前もの事好きなのか?」
すると、目いっぱい開眼される。
わかりやすいなコイツ。
青峰「…ちげーよ。ただ、次の試合までにもっと強くなってろよって言いたかっただけだ。」
花宮「はっ、そりゃどーも。エースサマからのお言葉有難くお受けするぜ。」
胸くそ悪そうな顔をして去っていく青峰。
お前の感情見え見えすぎんだよ。
の事を気にかけてくれてたのはありがてぇが、あいつは譲らねぇからな。
門から出るまで桐皇を背に着替えるために早歩きでロッカーに向かう。
ガチャリと開けると退屈し切った原達がだらけていた。
原「あっ、おっそーい。何してたのん?」
花宮「…おめーらやることねーなら帰れよ。」
原「うわ、質問に対しての答えが来ない。あれ、何してたのん?」
にやにやしながら聞いてくるこいつに、山崎や古橋までが期待の目を添えてくる。
うぜぇ。
花宮「別に、慰めてただけだ。」
原「ふーん…えっちだねぇ。」
花宮「殺すぞ原。」
原「こわっ!」
そんな会話をしながらきがえてロッカーを後にした。