第11章 夢と合宿
ゆっくりと執拗な数を合わせたキスをして顔を離す。
薄らと目を開け、の顔を見ると少し潤んだ目でこちらを見てくる。
「ふはっ、なんつー顔してんだよ。」
少し蕩けてる目、薄く赤く染まった頬、男からしたら堪らなくなる。
その頬を優しく撫でるとピクリと反応する。
これ以上すると自分の身が持たなくなりそうだ。
1番興味がなかったことだが、俺も一応男だ。好きなやつがこんな顔をしてこっちを見るっつーのは何とも言えない感情に包まれる。
だが、初めての好きなやつと体を合わせるのにロッカーでやる趣味はない。ちゃんと大事にすると決めた以上、こういう行為に至る事すら若干拒んでいたとすら言うのに。
するとしたら、しっかり付き合ってからだな。
まぁ…、今だけ意地悪しておいてもいいかもな。
口元を釣り上げて笑うとが不思議な顔で見てくる。
今俺が何を考えているのか、という不安だろうな。
俺はまたの顔に近づき唇を重ねる。
ちゅっ…と微かにリップ音が洩れるキスを数回して慣れてきたところ、緩くなった口元に舌を入れる。
「ふっ…んッ!?」
驚きと動揺で体が硬直するの体に手を回し、背中と頭を支え込む。
舌を絡ませる度になる水音が鳴る。
このキスは、思っていたより酷く人を興奮させるらしいな。
リップ音をわざと立てながら舌を執拗に絡ませ、時々にぴくぴくと反応するに思わずニヤけそうになる。
キスに慣れてくると緊張が抜けてきたせいか、の体から力が抜ける。
「んっ…」
大きく舌を絡ませる度に声を洩らす。
なんなら、もっと気持ちよくなるまでシてやろうか…なんて考えるが自制心を何とか保ちギリギリのところで踏み止まる。
「…ぁ…。」
唇から離すと小さな声を洩らす。
完全に溶け切った顔をしている。
涙目になりながらどこかで自我を保ったまま見据えている目がふたつ。
あまりにもいい顔をしている為口端がつり上がってしまう。
「ふはっ、溶ろけ切った顔しやがって…。」
……もっとしてやろうか?
と耳元で呟くと顔を真っ赤にする。