第10章 練習試合
結局2クォーター目は桐皇60対71霧崎、と逆転した結果となった。
そして最後のメンバーは、
桐皇が青峰 若松 桜井 今吉 諏佐 あとは誰だかわからないやつ。忘れたわ。
そしてこちら側が 瀬戸 古橋 山崎 原 花宮 夏目と言うメンバーになった。
最悪だ。
「…今吉がうちにつくらしい。」
花宮「はっ、ご愁傷様だな。まぁ、精々頑張ることだな。」
瀬戸「いや、お前もな。多分青峰が夏目に着いたらお前のとこにその先輩が来るぞ」
花宮「ちっ…。」
心底嫌そうな顔をする花宮。
本日3回目くらい。
「よしっ、青峰にはバレたから好きなだけうちのプレーするわ!」
『はっ!?!?』
みんなが声をそろえて夏目を見る。
山崎「おい、早速バレてんじゃねぇよ!」
「いやー、あいつの事だからうちのプレー見て気づくと思ったんだよねぇ。くせってやつ?」
ま、とりあえずきばっていこう。とみんなに声をかけポジションに着く。
「よろしくね?謝りキノコくん」
桜井「ふぇ!?よっよろしくお願いします……?」
キョドりながらもしっかりと見据えて構える桜井。
まぁ個々の力を重視している桐皇なだけあって一人一人のプライドやらなんやらが組立ってしっかりしているようだ。
「僕、あんまりこーゆーのなれてなくて……。お手柔らかに」
ふにゃっと笑って見せ、すかさずボールを受け取りドリブルをしかける。
桜井「なっ……!」
青峰「何やってんだ桜井!」
青峰が熱くなっているからか、桃井や今吉までも目をあけて青峰を見る。
そしてものすごいスピードで目の前にきてゴールを守られる。
「はっ、君が僕に着くなんてね。」
青峰「……あんた、どういうつもりだ」
「はは、初対面なのに酷いなぁ……。声が大きいよ君、もう少し小さい声で話そうか。」
下から睨みつけてやりキッ見据えると青峰が一瞬力む。
そこをすかさずドリブルできりぬけゴール下を通り抜け、後ろに向かってボールを投げる。そうこれは、
青峰「なっ……!!」
青峰が良くやる技。
技というかなんというか。
そうして点が決まると青峰の顔を見て微笑む。
いいねぇ、その顔。負かしてやりたくなる。