第5章 部活
夏目「…ほかに何か言ってた?」
花宮「…特に。俺が言ってばっかで探り入れてもはかなかった」
夏目「…そっか」
花宮「…だから…」
夏目「…?」
花宮「…」
力が一瞬強くなる
その意味はわかっていた
まこたんはきっと、ツンデレだからはっきりとはあまり言わないんだろう
でも…
夏目「…守ってくれる…?」
私は問いた
花宮「…ああ、何があってもな」
思っていた通りの言葉が帰ってきて、
もっとありがとうと言わなければならなかったんだろうが…
夏目「…そっかぁ…」
素直に言えない。
これ以上言うと、声に出して泣いてしまいそうで…
すでに泣きそうだった心とともに優しく抱きしめてくれたような感じがした
涙で目が滲む
涙で前が霞んでよく見えない
花宮「…」
この時の私の表情や感情にに気づいてくれたのか、
まこたんは後ろから私の腕を引っ張って、自分の方向に向かせて、頭を胸元に押し当てた
そして優しく抱きしめる
夏目「っ…」
ずるいよな…
こんな時だけ優しくして
あんなにバスケではひどいプレーをするのに、かっこよく思ってしまうよ
人ってこんなにあったたかったっけ
夏目「…ぅっ…」
原「やさしーw、ってお前なに泣いてんの!?(ボソ」
山崎「うっ…うっ…」
古橋「ザキ、今いいところなんだ。静かにしろ(ボソボソ」
瀬戸「あーあー…これは、また練習に気合いが入るかもね(ボソ」
原/山/古「うッ…!!」