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Side by Side  【気象系BL小説】

第2章 貴方と俺


深夜…。

布団に入る冷たい空気に

貴方の訪れを知る。

「ん?寝るの?」

ちょっとぼーっとした俺の声。

「ごめん、起こした?」と

申し訳なさを滲ませる貴方。

「大丈夫、寝る、おやすみ」

片言の俺に貴方はほっと息を吐く。

いつもの様に俺に背を向けて寝る貴方。

俺は腕を伸ばし、

その背を腕の中におさめる。

初めて貴方の背中を見たときのこと、

まだ覚えてる。

すごく広く大きく見えた背中。

まるで羽根があるのではと

思ってしまうほど…。

軽やかに宙に浮くように踊る貴方。

あの瞬間に俺は貴方に魅了されたんだ。

貴方の虜になった。

その日から貴方の背中を追い続けてる。

その距離は少しは近づいただろうか?

今は俺の腕にすっぽりおさまってる背中。

でも…その大きさはあの頃と変わらない。

貴方の背中を支えると自分に誓った日。

その背中が自分の腕の中にある幸せ。

しばらくして…

貴方の躰がくるっと回って

貴方の寝息が俺の胸をくすぐる。

まさに至福の時間。

その幸せに包まれて俺は眠りに落ちる。
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