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Side by Side  【気象系BL小説】

第11章 シンデレラエクスプレス


「待って」

翔くんの声。

振り返るとそのまま抱きしめられた。

「明日からロケで泊まりでしょ?
 だから充電」

そういって笑う。

「うん、行ってくるね?
 翔くんは東京で仕事でしょ?」

「そう、東京でお仕事」

「頑張ってね」

言いながら翔くんの胸に顔を埋める。

このままでいたいなぁって思うけど
そうもいかないね…。

僕からひとつキスをして
それを合図にする。

「おやすみ…」

「おやすみ…智くん」

そういって翔くんが僕の髪の毛に
ひとつキスを落とす。

緩められた腕を離れて
今度こそ部屋を出た。




ボストンバッグに着替えと
翔くんのスエットを入れる。




迎えにきた車に乗って…新幹線で
今日のロケ先、大阪に向かった。

ロケは無事に終わり今はホテルにいる。

外で食事をする気分じゃなかったから
お弁当とビールだけ買って
部屋でつまむ。

なんだろう?

今日はやけに人恋しい。

…翔くんに逢いたいなぁ…

明日には東京に戻るのにね…。

女々しい自分に苦笑する。

シャワーを浴びて着替えたのは
翔くんから借りてきたスエット。

昨日、翔くんに抱きしめられたときに
一緒に抱きしめてたスエットには
翔くんの香りが移ってた。

少し大きいスエットは
まるで翔くんに抱きしめられてる
みたいで…。

テレビをつけたまま寝転んだベッドで
気がついたら寝てた。
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