第45章 相葉雅紀氏の(ファナティックな)愛情
「うん、知ってるよ。
でもさ、その那須くんとかあと…前にVSで翔くんに憧れてるって言ってた阿部くんだっけ?とかがさ、クイズ繋がりでカズレーザーさんと仲良くしてるの知ってる?
あの人、クイズ関係の番組のプロデューサーとかに阿部くんと那須くんとかを密かに推薦して実際に出演に結びついてるの知ってる?
そんで、その現場には必ずカズレーザーさんがいてさり気なくフォローしてるの知ってる?」
翔ちゃんの不機嫌を物ともせず、普段よりもずっとたくさんの言葉を重ねるおーちゃん。
それは多分、それだけ危機感を感じてるから…。
そして、同じぐらい怒ってるんだと思う。
翔ちゃんはわかりやすくキレるけどおーちゃんはそうじゃないから…。
「それ、マジなの?」
「マジだよ。
ね、もう、翔くんならわかるでしょ?
その裏にある意図が…。
彼らを足がかりにして翔くんを本気で狙ってるんだよ?
翔くん、自分のことを慕ってくれる後輩を無碍にはしないもん。
彼が誘った食事の場にカズレーザーさんが来たら断れる?
僕たち立場を考えたらそんなこと出来ないでしょ?
…イメージがあるもん……」
そう言うと俯いてしまったおーちゃん。
「…ごめん」
小さく翔ちゃんの声が聞こえた。