第41章 後夜祭
…頑張った俺の理性を褒めてやりたい…。
「そう言えば…ここまで何で来たの?」
「うんとねぇ…」
智くんがのんびりと口を開いたのと同時に控え室のドアが勢い良く開かれる。
「おそーーーい!
待ちくたびれたんですけど!」
「うわっ!潤!おまっ…」
突然現れた潤に驚いてる俺を笑いながら見る智くん。
「こういうこと」
ってにっこりしながら言うと俺のバッグを手に取る。
「ほら、翔くん、家に帰ろう?
ニノたち待ってるよ?」
「そうそう、翔さんお疲れ様。
とりあえず帰るよ?
何してたかは後で聞くから」
ニヤリと笑って俺の背中を押す潤。
「あ、マネには言ってあるから
気にせずに帰れるよ?」
「ははは…段取りがいいね…さすが、潤」
笑いが若干、乾いていたのは許してほしい。
「でしょ?
帰ったらゆっくり出来るように
用意してるからさ…ほら行こう!」
廊下を歩く智くんや潤に驚くスタッフさんたちに笑顔で挨拶しながらも早足で車を目指す。
後ろから「ほんとに仲がいいんだな…」って声がちらほら聞こえたけと悪いことじゃないから…そのまま潤の車に乗った。