第40章 サプライズバレンタイン
「はいはい、次はこっちね?さと」
雅紀の腕の中からさとこちゃんを受け取る和。
「そうそう。こっちにおいでさとこ?」
潤が反対側からさとこちゃんのことを挟む。
「はい、今度はこっちの味見しようね?」
和がさとこちゃんの口にシャンパン色の包み紙を剥きながら言うとその可愛い口に軽く咥えさせる。
次の瞬間、和の唇がさとこちゃんの唇に触れ、口づけながら一つのチョコレートを食べる。
「んっ…あまい…」
さとこちゃんが呟くと和がシャンパンで濡れた唇を舐めとる。
「こっちの唇のほうが甘いよ…」
和がニッコリと笑う。
「じゃ、俺にも味あわせてよ?
その甘い唇…」
その様子を見てた潤が紫のホイルを剥がして自らの口にチョコレートを入れるとそのままさとこちゃんの唇を塞ぐ。
二人の間に響く水音。
さとこちゃんの口から漏れる吐息。
やばいよこれ…。
雅紀と和に目をやれば二人もおんなじようで…。
ようやく二人の唇が離れる。
そこには頬を上気させたさとこちゃん。
近くのソファに崩れ落ちる。
目がとろんとしてる。
もしかして…酔った?
「さと?大丈夫?」
和がちょこんとその隣に座る。
「ふふふ…かずくーぅん、さとね、
きもちいいの。
すっごくふわふわしてて…ね?
んふふふ。
ね?ぎゅってして?
さとのこと…だっこして?」
突如…智くんから爆弾が落とされた瞬間だった。