第40章 サプライズバレンタイン
「俺も欲しいなぁ、チョコレート。
どうせならさ…食べさせてよ?」
ニノがさとこちゃんこ耳元で甘く囁く。
「ばーか、俺のほうが先に貰うんだよ。
だって俺たちのほうが
先に帰ってきたんだし!」
潤がさとこちゃんの腕を引いて自分の腕の中に収める。
すっぼりと嵌ったさとこちゃんの唇にそのままキスをする。
「あーーーー」
叫ぶニノと雅紀を一瞥すると余裕の顔で「甘い…」って呟く。
「ね、チョコ、頂戴?
この唇より甘いか確かめさせてよ?」
潤の目に力が入る。
その視線の意味をわかってないのかふにゃんと笑うさとこちゃん…。
このままじゃさとこちゃん争奪戦がはじまることは必至な訳で…。
さてどうしようと思ってる俺を尻目にさとこちゃんが傍らに置いてある紙袋をゴソゴソ言わせながら箱を出してきた。
「はいっ、雅紀にはこれ」
頬を染めて緑色のリボンのかかった小箱を渡す。
「和はこれで、潤くんはこれ。
…それからこれは翔くんの」
それぞれにメンバーカラーのリボンの付いた箱を差し出す。
「ありがとう!開けていい?」
潤がリボンに手をかけながらいう。
「うん、開けてみて?」
さとこちゃんが顔を少し紅くして言う。
俺は手の中の箱のリボンを解いた。
和も雅紀も潤もそれぞれ開けている。
「ウイスキーボンボン?」
箱の中には何色かのアルミ箔のような包み紙に包まったチョコレートがあった。