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Side by Side  【気象系BL小説】

第40章 サプライズバレンタイン




それだけ言うと立ち上がるさとこちゃん。


「……でも……やっぱり気持ち悪いよね…。


 ごめんなさい!

 着替えてくるから!」


身を翻してバッグを取ろうとする手を掴んだ。


「待って!違う!そうじゃない!

 ……ごめん…違うんだ…。


 驚いたんだよ…
 智くんの靴の横に置いてあった
 靴を見た瞬間…頭に血が昇ったんだ!

 ……女には勝てないから…」


「……翔くん…」


立ち上がったさとこちゃんが崩れ落ちるようにしながら座り込む。


「ごめっ…んっ、ごめんな…さいっ…

 そんな、風に、思うなんて…
 少しも…少しも考えて…なくって…

 ごめ…んっ、んっ」


大粒の涙を落としながら泣き出した智くん。

すっとハンカチが差し出されて…みると雅紀がさとこちゃんの涙を拭ってる。


「ほら、そんな風に泣いたらせっかくの
 可愛いお顔が台無しだよ?

 ねぇバレンタイン、
 してくれるんでしょ?

 俺、チョコレート…欲しいなぁ。

 おーちゃん、たくさん
 考えてくれたんでしょ?
 
 どうしたら俺たちが笑うかって…。

 計画立ててるとき、楽しかった?」


優しく尋ねる雅紀にさとこちゃんが綺麗な笑顔で頷く。


「あっ、あいばか!
 
 何、一人いい人になってるんだよ!

 智…ごめんな?
 俺もさ誤解しちゃったんだよ…。

 智は俺たちのものなのにって。

 突然出てきた女に取られるなんて!って…」


ニノがさとこちゃんを背中から抱きしめた。

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