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Side by Side  【気象系BL小説】

第9章 Mi amigo!


伊藤さんのいつものはっきりした耳に心地よい

声が小気味よくスタジオ内に響く。

一斉に指を指され、自分自身にも指を向けて…

落ちましたよ…。

黄緑のカラーパウダーにまみれましたよ。

うわっ粒子細かい。

これ、むせるわ。

花粉症の二人だったらヤバいレベルじゃない?

だとしたら俺で良かったのか?

スポンジの海から引き出されながら

そんなことを思ってた。

「じゃあ、無事に終わったということで…

 せっかくなんでスタジオのほうに

 下りてきてください!」

ニノが予定通り、伊藤さんをスタジオに

呼び込む。

智くんが大きな花束を渡す。

雅紀がまず抱きつき注意をそらし…

俺は後ろから忍び寄る。

そして後ろからガバっと抱きついた。

驚く伊藤さんの耳許で

マイクに乗らない状態で囁く。

「終わったら楽屋に来てください、

 お願いします」

伊藤さんはわかったと背中を二つ叩いた。

番組協力のファンの皆さんに挨拶をして

収録終了。

スタジオに残ってくれていた

伊藤さんに潤が声を掛ける。

「伊藤さんいい具合いに汚れちゃいましたね?

 すみません。

 でもせっかくだしこのまま

 写真撮りませんか?」

と言うわけでスタジオに残ってる

スタッフさんにお願いして

何枚も写真を撮ってもらった。

スタッフから着替えを渡された俺と伊藤さん。

二人でシャワールームに向かう。

とりあえずの汚れを落として

楽屋に向かうことにした。
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