第9章 Mi amigo!

「一応ね？」

言いながらあらかじめ決めてあったリズムで

楽屋のドアを叩く。

みんなの声にドアを開けて

伊藤さんに中に入るように促す。

伊藤さんが楽屋に入ったタイミングで

鳴るクラッカー。

「伊藤さん、

　長い間お疲れさまでした!!!!!」

と俺たちの声。

伊藤さん、泣いてるよ。

それを見てもう雅紀も智くんも

ウルウルしてる。

「伊藤さん、1回目から

　本当にありがとうございました。

　伊藤さんにはナレーションでお世話になった

　以外にもたくさんお世話になりました。

　これ、嵐からです」
　
と言うわけでここからプレゼントタイム。

俺と潤くんからは洋服。

汚しちゃうのわかってたから二人で

あらかじめ、伊藤さんに似合いそうなのを

選んでおいた。

和と雅紀はタブレットを渡してた。

きっとこれからの仕事に役立つと思うって。

そして智くんからは額が送られた。

智くんが見事な装飾を加えた額。

中にはさっき撮った写真が現像され、

入れられていた。

「伊藤さん、本当にありがとうございました」

「夕方のニュース、頑張ってくださいね」

「ってことは伊藤さんから

　バトンタッチしてもらってVSになるんだね？」

「俺、勉強も兼ねて見させてもらいますね」

「伊藤さん、これからもAmigo（友だち）で

　いてくださいね」

口々にいう俺たち。

Mi amigo、俺の友だち。

これからも俺たち、頑張ります。