第36章 とりっくおあ…
首をフルフルと振る和。
「俺も楽しかったよ。
こんなかわいい子、独り占めだよ?
あとで智くんたちに締められないか
心配なぐらいだよ」
「ほんと?」
「ほんとだって。
あのね、俺たちは運命共同体じゃん。
これってさ、俺たちが一緒に
人生を歩いていくってことでしょ?
俺にとって和たち以外に一緒に歩ける
人はいないんだよ。
例えこんな格好じゃないと
一般の人みたいに楽しめないとしても
おれ、今日は本当に楽しかったよ」
その瞬間、嬉しそうな顔をした和が抱きついてきた。
「良かった…。
翔ちゃん、ありがとう。
ほんとにね、今日、楽しかったんだ。
あのね…、
翔ちゃんに今日のお礼がしたの…。
翔ちゃんのリクエスト、
なんでも聞くから…ね?」
「なんでも?」
「うん。
…………エッチなことでも……
いい…よ?」
顔を赤くしながら言う和が可愛くて…。
抱きついてきた体をぎゅっと抱きしめる。
「ほんとに?」
「うん…」
「じゃあさ…」
和の耳元に唇を寄せて、小声で囁く。
「和の…一人エッチ…みせて?」
「え?」
目を見開いて俺を見る和。
「だめ?」
嫌なら別に構わないと思いつつ口にしたリクエスト。
「……ううん、ダメ……じゃ…ない…
でも…」
その後に続く言葉を本当に小さな声で俺の耳元で呟いた。