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Side by Side  【気象系BL小説】

第36章 とりっくおあ…




とりあえずお土産の袋を置いて和に声をかけた。


「さて、どうする?

 もう一度戻る?
 それともここからショーを見る?」


「ここから見ようよ?

 特等席だよ?」


和が窓のそばに置かれたベッドに足を投げ出して言う。


「確かに…ここ、全部見えるもんな。
 
 まだショーが始まるまで
 時間、あるよ?

 疲れただろ?休んでていいよ。

 荷物、すぐ頼む?

 そろそろ着替えたいだろ?」


荷物が来ないことにはこの格好からもとに戻ることも出来やしない。

まぁ、もうしばらく、和の可愛い姿を堪能したいって気持ちもあるんだけどね?

でも和も男だし…やっぱ、嫌じゃなかなって…。


「ううん、まだいいよ。

 翔ちゃんも疲れたでしょ?
 
 ね、ここ…」


そう言ってぽんぽんとベッドを叩く。

ダブルベットを2つ並べたものすごく広いベットの端っこにちょこんと寝転ぶ和。


「じゃ、少し休もうか?」


ジャケットを脱いでソファーに投げると和の隣にダイブした。


「ふふ、気持ちいいよ、このベッド」


こっちの方に体を向ける和。


「あのさ…今日はいろいろありがとう。

 翔ちゃん、楽しかった?

 ほら…女装した男となんて…
 嫌じゃなかった?」


不安そうな顔で聞いてくる和。

馬鹿だなぁそんなわけないじゃん。


「和は?

 こんなパンク野郎と一緒で
 嫌じゃなかった?」


笑いながら言ってやった。




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