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Side by Side  【気象系BL小説】

第36章 とりっくおあ…




レストランのスタッフさんに言って中に入れてもらうとニコニコ顔のスタッフさん。


「お待たせしました。

 こちらがルームキーです。
 車、移動させておくので
 鍵、貸してください。


 入れ終わったらどうしましょうか?」


「封筒に入れてロビーに預けといて?

 あ、明日のチケットと
 アーリーのチケットはあげるから
 つかって?

 俺たち明日は入れないからさ?」


「すいません、
 いつもありがとうございます!」


そのまま一礼して帰っていった。


しばらくして和が戻ってきたから二人でレストランを出て、また、シーの中を歩き出しだ。

時折吹く風が思いの外冷たくてなんとなく…腕を組んだ。

夕暮れ時のディズニーシーはすごく幻想的でふたりで言葉もかわさず見とれてた。


「翔ちゃん…ありがとう」


突然、和がそう言って俺の頬にキスをする。


「ごめんな…。

 ホントはさ、こんな格好じゃなくて
 素のままで連れてきたかったのに…」


「そんなこと…言わないでよ。

 俺、これはこれで楽しんでるよ?

 それにさ、
 これだけ気づかれないんだよ?
 
 大成功じゃん!

 翔ちゃんのお忍び力もあがったし
 次は智も女装させてさ…。

 ね?

 出来ない事を悔やむんじゃなくて
 出来る事を楽しもうよ?」


和が綺麗に微笑む。
それはアイドル二宮和也のものではく
素の二宮和也の笑顔だった。





 
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