第36章 とりっくおあ…
「そんなの気にしないでいいよ。
別に相葉ちゃんもまちゅじゅんも
気にしないよ?」
へんな翔ちゃんなんて声が聞こえそうな顔で俺の方を向く。
「ふふふ、僕に任せて!」
智くんはふわりと笑うと立ち上がって何処かに行ってしまった。
あまりのことに動けずにいると、楽屋の扉が開いてニノが入ってきた。
「…ん?翔ちゃんどうしたの?
なんかあった?
あれ?おじさん、居ないの?」
「なんにもないよ。
智くんならさっき出てったよ。
しばらくしたら戻るんじゃない?」
「ふーん、まぁ、いいや」
そのままコーヒー片手にゲームを始めるニノ。
智くんどうしたんだろう?
一向に帰ってくる気配がしない扉を見つめていた。
しばらくして智くんと取材組が揃って楽屋に入ってきた。
智くんは喜色満面で、今にも俺に飛びつきそうなぐらいはしゃいでる。
「智くん、機嫌いいね。
外でなんかあったの?」
疑問を素直に口にすると、ふふふと笑う。
でも俺の質問には答えずにゲームをしているニノに声をかけた。
「かーず!ちょっといい?」
なんだあの可愛いモードは…。
ちらっと智くんを見たニノが「ちょっと待って?」って答えながら素早く指を動かす。
「セーブしましたからいいですよ?
どうしたの?
そんなにはしゃいじゃって…」
そういいながら
智くんの方をみた。