第8章 メッセージ
「俺、食べられちゃうの?」
心の中で思ったつもりなのに…
口から出てた。
「うん、食べられちゃって♪」
ニコニコしながら
いたずらっぽい口調で答える。
「えぇ〜」っていう俺に
「素直じゃないな」って。
素早く体を起こすと
着ていたシャツを脱ぎ捨てた彼。
そのまま噛み付くようなキスをしてくる。
一旦、抜けた手は再び裾から侵入し、
傍若無人に動き回る。
俺の口から漏れる吐息が甘い声に変わるまで
そんなに時間は掛からない。
なんとか押さえようとしても…もうダメで…。
「おぉちゃん…ダメ…」
「雅、『おおちゃん』じゃないでしょ?」
手は止めず甘い刺激を俺に送りながらも
変なところを訂正する彼。
「あぁ…さと…ねっ…もぅ」
…快楽の波に流される。
気がつけば正面から俺を見つめる彼と
視線が合う。
それを合図にしたかのように…
不規則なリズムが刻まれる。
彼のリズムに合わせて律動する俺の躰。
まるで彼に踊らされているみたいで…。
彼の振り付けるダンスの様に…
細かなリズムが俺の躰に刻まれる。
彼の綺麗な指と俺の指が絡まる。
なんども降り注ぐキスと
彼の生み出すリズムに導かれ…
見える天国。
二人で天国にダイブする…。