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Side by Side  【気象系BL小説】

第8章 メッセージ


夜明け前。

隣に眠るこの人の方に寝返りを打って

俺よりもちょっと小さい彼を

腕の中に抱きしめる。

ふわふわの髪の毛が顔に触れてくすぐったい。



抱きしめた背中に指を這わす。

昔、やったよね?背中に文字を書くやつ。

なんか急に思い出して、書いてみた。


気がつくかな?

『ス・キ』

俺の書いた文字。

少し間を置いて俺の背中にそっと伸びた腕。

綺麗な彼の指先が俺の背中で踊る。

『ボ・ク・モ』


「起きてたの?」って聞く俺に

ちいさく頷く。

少しぼーっとした眼差し。

かわいいなぁ…。

そう思って…思いのままに口づける。

抱き合ってる俺たち。

軽いキスから深いキスになるのに

時間は掛からない。

ぼーっとしていたはずなのに…

スイッチ入ったよね?

背中にまわってた彼の手が

シャツの裾から入ってきて背中を直接撫でる。



くすぐったくて身を捩った隙に手が前に回る。

俺の胸を這い回る指。

口から吐息がこぼれる。

ふと彼の目と俺の目が合う。

彼の目が…雄の目になってる。

いつもの癒し系の瞳が…

俺を縛る強い光になる。
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