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Side by Side  【気象系BL小説】

第31章 This Night



「おぉ、これがかの有名なNHKかぁ…」


翔さんが感心したように言うのを聞いてさらにまーがまぜかえす。


「あれはやらないの?
 ほら、なんだっけ?

 壁ドン、アゴくいっ、
 スクールラブ!」


「うるさいですよ?あいばか!

 ほら、そろそろ
 メイクの時間じゃないの?

 おじさんも、翔さんもほら、
 さぁ行った行った」


軽く顔を赤らめたニノが上の3人を追い出すように捲し立てる。

そんなニノの様子を見ながら翔さんと雅紀が「へーへー、行ってきますよ?」なんてふざけて言いながら智さんを引き摺って出ていった。

3人の出ていったドアを見つめてるニノ。


「なんて顔、してんだよ?」


「ん?なんのこと?」


なんてとぼけるけどさ…。
ほんと、天の邪鬼。
でも、らしいと言えばらしいと思う。


「まぁ、いいや。頑張ったじゃん?」


「別に…頑張ってなんか…」


「いいから、黙れよ」


泣きそうな顔してるくせに、素直じゃない和を引き寄せそのまま、唇を塞ぐ。

和の薄い唇を貪る。

俺の胸を叩いて抗議する和に仕方なく唇を解放する。


「ばか!ここ、楽屋!」


「知ってるよ?そんなの」


嘯く俺を和が睨む。


「17日、わくわくの最後の
 打ち合わせかあるからニノも出て?
 
 で、終わったら俺に時間頂戴?

 奢るから」


笑いながら言う俺に頷いてくれる。

ぼそっとありがとうっていう小さな声が聞こえて素直に嬉しかった。


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