第7章 ひみつの暗号 Part.2
今日の放送も無事に終了。
彼は今日のネクタイの暗号を…
解読してくれたかな?
携帯に届いたメールが教えてくれた。
《翔くん
お疲れさま、今日もイケメてたね!
今日は翔くんのマンションで
待ってるね♡ 智》
届いたね?俺からの暗号。
明日は珍しくレギュラー番組の
収録がないからね。
夜更かしだって問題ないよね?
反省会も終わって衣装を脱いで
素の自分に戻る。
少しでも早く貴方に逢いたくて
アクセルを踏む足にいつもよりも
力が入りそうになる。
ダメだ、焦るな。
逸る気持ちを抑えて貴方の元へ走る。
ようやく着いたマンション。
部屋の鍵をあけようとすると
内側から計ったようなタイミングで
ドアが開く。
「おかえり、翔くん」
「ただいま、智くん」
そういって俺の胸に飛び込んでくる貴方。
愛しい人の顔。
愛しい人のぬくもり。
幸せな時間。